※前回からの続きです。
そして無事?下船を済ました私達一行は、その後港から出ているバスに乗り込みました。
バスに揺られること数十分、ようやく合宿所最寄りのバス停に到着し、私達は先頭から順にバスを降りていきます。
前回にも書きましたが私は乗り物にはめっぽう弱いたちで、フェリーからのバスというダブルパンチでもう私の三半規管はげっそり来ていました。
早くバスから降りたいなぁ。
私の頭はそのことでいっぱいです。
そんな時、後ろにいるハリーが「なぁ、バスってお釣り出る?」と聞いてきました。
私もハリーも大学の近くに住んでいたため、移動手段はもっぱら自転車か原付でしたので、バスを利用する習慣がなく、バスのシステムをよく理解していなかったのと、
前述した通り私はもう大分グロッキーになっていたので、「ああ、出るんじゃない?」
と返事をしました。
バスの運賃は500円、私は500円を支払いバスを降りました。
そして後ろから「……あれ?」
そして間髪入れずにハリーの後ろにいるほかのゼミ生から「はよいけや」
との声が。
釈然としない表情で首をかしげながら降りてくるハリー。
どした?と聞いてみると、「いや、千円いれたんやけどお釣りが……」
バスってお釣り出ないんですね。
初めて知りました。
そして合宿所に到着し、その日は夜まで予定が無かったので私達は夜まで合宿所でグダグダしたり、近所のパチンコ屋に行ったりして時間潰し。
夜には近所の居酒屋で飲み会。
私とハリーを含めた仲の良いグループで机を一つ陣取り、私達は食事を始めました。
そしてハリーが何やら楽しそうに七味の入った瓶の蓋を開けているではありませんか。
「じゃんけんで負けたやつがこれ食べるゲームしよ。」
と言いながらキムチの小皿に大量の七味をかけています。
男数人が集まるとこういう馬鹿な事をしがちですよね。
例にもれず我々もそういった馬鹿なことをおっぱじめました。
五人でじゃんけんして結果はハリーの一人負け。
言い出しっぺですからね。これは仕方ない。
因果応報というやつですね。
七味の大量に入ったキムチを食べた彼は顔を真っ赤にしてせき込んでいました。
そして更に別のキムチにも七味を。
五人いるということは小皿のキムチも五皿あるということです。
彼は誰かが食べるまでやる!!
と言い出したのです。
結果から言いますよ。
ハリーの五連敗です。
五人でじゃんけんして全敗って中々の確率ですよね。
全敗した彼はキムチを全て食べきり、七味の瓶は空になっていました。
彼の唇は痛々しいほどに腫れあがり、赤いを通り越して赤紫色になっていました。
辛みを大量に摂取したせいか、顔を赤らめ、唇が赤紫に腫れあがり、タコ坊主のようになった彼を先頭に私達は合宿所に帰り就寝。
夜は特に問題なく過ごせました。そして合宿最終日を迎えます。
次回:合宿最終日